ミステリ紹介(たぶん4回目くらい)

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こんにちは、なぁすです。

 

この頃だいぶ秋めいてきました。

 

芸術の秋は読書の秋、ということで、
最近読んだお薦めのミステリを紹介したいと思います。

 

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■『スイッチ 悪意の実験』 著:潮谷 験
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第63回メフィスト賞受賞。

 

〇あらすじ
暇を持て余した大学生たちに持ち掛けられた風変わりなアルバイト。
それは、とあるスイッチのアプリの実験協力だった。

 

このスイッチの正体は、つつましく幸せに暮らしている家族を破滅させてしまうというもの。
スイッチを押しても押さなくても、1か月後には100万円という破格の金額が手に入り、押すメリットもない。

 

誰も押すわけがない、そう誰しもが思っていたのだが……。

 

〇感想
今作がデビュー作なのだそうですが、
内容が(表紙も含めて)、とてもきれいな作品でした。

 

ミステリとしての驚きなどはやや控えめですが、
中盤以降はテンポもよく、心地よく読むことができました。

 

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■『時空犯』 著:潮谷 験
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一作目とは打って変わって、こちらはSF要素の強い作品です。
タイムリープもののミステリになります。

 

〇あらすじ
とある私立探偵のもとに、報酬1000万という破格の依頼が舞い込んだ。

 

依頼主である情報工学の博士が言うには、
今日という日が既に980回も巻き戻されているのだという。

 

原因を突き止めるために、
探偵を含めたメンバーは、巻き戻しを認識できるという薬を服用する。

 

しかし巻き戻りが起こった矢先、依頼主が他殺死体で発見されてしまい……。

 

〇感想
タイムリープものが大好きなので、まさにドンピシャな作品でした。
とても面白く、ページを繰る手が止まりませんでした。

 

SF要素が強いのに、丁寧に設定が描かれていて、
時を扱った壮大なスケールな物語なのに、しっかりとミステリとして成り立っているのが凄かったです。

 

巻き戻りが起こると、すべての証拠が失われてしまうため、
そのあたりの記憶と論理の頭脳戦も秀逸でした。

 

ただ一点だけ突っ込みたいのは、
上記二作品とも、犯人の凶器が……なんですよね。
「えぇ、それで……?」みたいな。
あまり言うとネタバレになるので、自粛します。

 

いかがでしたでしょうか。
まだしばらく過ごしやすい気候が続くと思いますので、
興味がありましたら是非読んでみてください。

 

では。