私はラジオが好きで、ここ数年、よく伊集院光さんのラジオを聞いています。
伊集院さんは昔話に詳しく、過去の放送でもそれについて語っていました。
昔話のオチは絵本によって違ったりしますが、
地域という区切りでも設定に違いがあることはご存知でしたか。
たとえば、「さるかに合戦」。
サルをこらしめるチームとして一番有名なのは、栗と臼と蜂、そして牛の糞ではないでしょうか。
ところが、地域によっては、栗と臼と蜂と、昆布なのです。
これは、昔、「滑りやすいもの」の概念が、内陸と海側で異なるからとされています。
(内陸:牛の糞、海側:昆布)
また、「おむすびころりん」のネズミの歌。
これも地域によって異なるそうで、「おむすびころりんすっとんとん」や、
「おむすびころりんすっこんこん」、「おむすびころりんすってんてん」など色々あるようです。
中には、ネズミが歌わないパターンもあるとか。
オチも複数あり、「正直者のじいさんが、うちでのこづちをネズミからもらって終わり」のものと、
「意地悪じいさんが酷い目にあう」パターンがあるようです。
意地悪じいさんのパターンのオチは様々なバリエーションがあり、ネズミの穴から出られずモグラになる、
何もない世界に連れて行かれる、ネズミにかじられて血まみれになる、などがあるようです。
(なかなかエグい ^^;)
昔話は、書籍だけでなく、口頭で伝わるものでもあります。
話す人によってニュアンスが異なってくる口伝だからこそ、いろいろな変化が生まれるのでしょう。
子供のころに聞いた昔話のバックグラウンドや変遷を調べるのも面白そうだなと思いました。
ちょっと昔話の見方が変わったラジオ放送でした。