こんにちは、なぁすです。
もうすぐ秋の夜長の時期になりますね。
〇〇の秋といいますが、皆さんのベストオブ〇〇はなんでしょうか。
この時期になると旬の食べ物を求めたり、読書をしたくなる衝動に駆られます。
いつもは〇〇=食欲の方が強いのですが、今回は読書と題しまして、最近読んだ本を紹介したいと思います。
好きなジャンルは最近だとミステリ、ホラー、ファンタジー、SF小説です。
まず最近気になっている作家さんを紹介します。
井上真偽(いのうえまぎ)さん。
2015年に小説家デビューを果たし、
本格ミステリ大賞等多くのランキングを席巻している新世代のミステリ作家さんです。
まだ出版数自体は5冊ほどでそれほど多くないのですが、
個性があって魅力的なキャラクター、緻密な伏線とその鮮やかな回収、ユーモア溢れる文面が躍る作品ー。
そんな真偽さんの本をいくつか紹介したいと思います。
■『恋と禁忌の述語論理(プレディケット)』
概要としては、天才数理論理学者が、
名探偵が解決したはずの殺人事件の真相を数理論理学を用いて推理、証明するというかなり難解ものです。
数学論理学を応用して完了していたはずの推理をひっくり返す、
その見事なアイデアに知的な爽快感をひしひしと感じる作品になっています。
途中何度か理解が追い付かなくなって1ページも文面をひたすら凝視していたのはご愛敬。
法律用語の説明まで出てきたときには、あれ私はミステリを読んでいたはずでは?と思わず首を傾げてしまいました。
なんだが情報の欲張りセットを読んでいるようなちょっとお得な(?)気持ちになりました。
でも結末も綺麗に完結していて、読んだ後の読了感が半端なかったです。
真偽さんの本を読むと頭がよくなる(そんな気になる)!
■『その可能性はすでに考えた』シリーズ
こちらは別のシリーズものになりますが『恋と禁忌の述語論理』と同様、他の探偵が提示する推理を主人公が否定していくというスタイル。ただしこちらは少し事情が違っていて、探偵が「奇蹟」に妄執し、その存在を立証しようとするため、通常では「そんな馬鹿な!」という突飛な推理が「絶対」に起こりえないことを証明しなければなりません。しかも1つでも否定できなければその事件が「奇蹟」の仕業とはいえないため、探偵はとても不利な状況のなかで、次々現れる論客との推理合戦に挑みます。
その推理バトルが、ツッコミどころもあり面白い(笑)
そうきたかと思わず唸らせる場面転換も魅力的です。
紹介した2作品とも、恐らく王道ミステリとは一味違ったスタイルで、もしかしたら評価が分かれるかもしれません。
真偽さんの作品は、難解な題材を扱っていながら、表現がややオーバーでラノベチックで、
個人的には、そのギャップがまたいい味を出しているように思います。
その絶妙なバランスにえも言えない、こうこみあげてくるものを随所に感じてしまうのです。
まだ読んでいない本があるので、そちらも近いうちに読みたいなぁと思います。
気になる方は是非読んでみてもらえたら嬉しいです。
では。